墓じまい・永代供養は相続税の対象になる?申告と控除の基礎知識

手続き・書類

手続き・書類の記事のヘッダー画像

「永代供養や墓じまいの費用は、相続税の対象になるのだろうか」という質問は、実は多くの方が気になるポイントです。

結論を先に言うと、お墓や仏具そのものは相続税の非課税財産とされていますが、墓じまいの費用については扱いが異なります。

この記事では、国税庁のタックスアンサーの記載をもとに整理します。個別の判断は税理士・税務署にご確認ください。

困った表情の高齢の男性のイラスト
こんなお悩みの方におすすめ
  • 永代供養にかかった費用が相続税の対象になるのか知りたい
  • 墓じまいの費用を相続財産から控除できるのか気になる
  • 生前に永代供養を契約しておくと節税になると聞いたが本当か知りたい

結論:お墓や仏具などの「祭祀財産」は原則非課税

国税庁のタックスアンサー(No.4108「相続税がかからない財産」)は、相続税がかからない財産の1つ目に「墓地や墓石、仏壇、仏具、神を祭る道具など日常礼拝をしている物」を挙げています(根拠は相続税法12条)。

一方で、納骨堂や永代供養墓の使用権がこれに当たるかどうかは、このページには書かれていません。契約の中身によって扱いが変わりうるので、契約書を持って税務署か税理士に確認してください。

生前に契約すると節税になる?国税庁が挙げる2つの注意点

祭祀財産が非課税であることから、生前に永代供養墓や仏具を購入しておくと、その分を相続財産から減らせるという考え方があります。

ただし国税庁は同じページで、「骨とう的価値があるなど投資の対象となるものや商品として所有しているものは相続税がかかります」としています。また No.4126「相続財産から控除できる債務」は、「被相続人が生前に購入したお墓の未払代金など非課税財産に関する債務は、遺産総額から差し引くことはできません」と書いています。生前に契約する場合は、代金を払い終えているかどうかで扱いが変わる点に注意してください。

墓じまいの費用は相続税から控除できる?

国税庁の説明では、相続財産から差し引ける債務は「被相続人が死亡したときに現に存在した被相続人の債務(借入金や未払金など)で確実と認められるもの」です(No.4126)。相続のあとで相続人が決めて行う墓じまいの費用(墓石の撤去・お寺へのお礼・行政の手続きなど)は、これには当たらないと考えられます。

また葬式費用として差し引けるのは、火葬や埋葬、納骨にかかった費用や読経料などで、墓石や墓地の買入れ・借入れの費用、初七日など法事の費用は含まれません(No.4129)。個別の判断は税務署か税理士に確認してください。費用の内訳については福岡で墓じまいするには?費用と流れを徹底解説、総額のイメージは福岡で墓じまい+永代供養、総額はいくら?パターン別シミュレーションで紹介しています。

ペンと消しゴムを持つ笑顔の編集者のイラスト(青背景)
編集部からひとこと

税金の扱いは状況によって変わるため、詳しくは税理士や税務署に確認してください。
永代供養の契約書や領収書は、後で相続税の申告に必要になることがあります。
もし紛失してしまった場合は、契約した霊園やお寺に再発行を相談してみましょう。

相続税の申告で確認しておきたいポイント

  • 永代供養墓・納骨堂の契約書、領収書を保管しているか
  • 生前に購入したお墓や仏具の代金を払い終えているか(未払代金は相続財産から差し引けない。国税庁 No.4126)
  • 相続税の申告が必要な財産規模かどうか(基礎控除額を超えるか)を税理士に確認したか

墓じまいの手続き自体に必要な書類は福岡の墓じまい、手続きに必要な書類と役所窓口まとめにまとめています。費用の名称について詳しく知りたい方は永代供養料・永代使用料・管理費の違いもあわせてご覧ください。

この記事の出典

税の扱いは、国税庁のタックスアンサーNo.4108 相続税がかからない財産、No.4126 相続財産から控除できる債務、No.4129 相続財産から控除できる葬式費用、No.4152 相続税の計算の記載にもとづいています(いずれも令和8年4月1日現在の法令等)。この記事は一般的な仕組みの整理です。実際の申告は税務署か税理士に確認してください。

まとめ

お墓や仏具などの祭祀財産は、国税庁の説明でも相続税がかからない財産とされています。

ただし、墓じまいの費用そのものは控除の対象にならないなど、細かい点で判断が分かれます。この記事は一般的な考え方の整理であり、個別の税務判断は税理士・税務署に確認することをおすすめします。

よくある質問

相続税の申告自体が必要かどうかは、どう判断すればいいですか?

相続財産の総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合に申告が必要になります(国税庁 No.4152)。具体的な判断は税理士にご相談ください。

永代供養の契約書をなくしてしまった場合、どうすればいいですか?

契約した施設に、領収書の再発行や、契約内容を証明する書類を出してもらえるかを問い合わせてみましょう。

条件から施設を探す